奥さんと出会い、5年間勤めた会社を辞めて、海外に旅に出た迫田さん。ただ当てのない旅でしたが、オーストラリアで触れた農やパーマカルチャーが、オーガニックを学ぶための生き方に変えていってくれたと言います。農業アルバイトをしていた時のオーガニック農家さんとの出会い。オーガニックが普段の生活に当たり前のように浸透している。オーガニックライフを送っている人がとても素敵に見えました。そして、労働力と引き換えに、住むところと食べるものを提供してもらえるwwoof(ウーフ)を利用し、いつしか旅の目的が農の学びへと変化していったのです。
奥さんのおめでたをきっかけに帰国を決意。田舎暮らしのできるところを色々探しました。大阪・千早赤阪村の友人が、現在も開催されている奈良県明日香村のビオマルシェに行ってみたら?と紹介してくれ、人のご縁がどんどんつながって、棚田の山間部に空き家がすぐに見つかり、赤ちゃんとの3人の生活が明日香村で始まりました。山仕事や農業バイトをしながら、三重県美杉町の村上真平さんの元で農業を勉強。明日香村で1軒だけのご高齢のレンコン農家さんが、後継者を探しているという話を聞き、やりたい!と思ったのが3年前。耕作放棄地をレンコン畑に変え、自然栽培に挑戦。レンコンの根が張っていくことで土が軟らかくなり、皮ごと食べられるレンコンは、今では大きいものがとれるようになりました。
今はレンコン、棚田でのお米、まこもが農業の3本柱ですが、農業だけにとどまらず、体験ツアーなども企画中。住んでる人しか案内できない場所や里山を巡るツアーや、普段の暮らしを体験してもらうなど、ご自身の海外での経験が今後の活動にもより生かされていきそうですね。